水がある限り金魚は泳ぐ

本と読書と映画とドラマ、そして雑文。

「エイリアンVS.プレデター」 〜人類ではない生き物たちの定義

エイリアンVS.プレデター (吹替版)

  

 映画には人類以外の生物がよく出てくる。その人類以外を創造したのが、人類だったりする。だから映画の中にでてくる人類以外の生き物もまた人類の一側面じゃないだろうか、と思ったりする。

 卵からでてきた、カブトガニのやわらかいのが、人の顔にはりついて栄養にし、腹をくいやぶってでてくる有名なシーン。または、プレデターが戦うことのできないもの、または武器のないもの、病気のものを素通りして戦闘に向かうシーン。どれも、人類が似たようなことをやってきて、映画は、その一部分を引き延ばしてこねくりまわして、エンターテイメントにしてくれてる。

 人類でない生き物を創造できる人類はすごいと、よく思うのだ、この分野の映画をみると。もともと、スタートレックが好きな理由のひとつでもあるけれど、この作品とスタトレを一緒にする気はない。

 プレデターとエイリアンとの戦いでは、プレデターを応援している自分がいた。エイリアンの行動は人間の本能にもあると、なんとなく考えながらも、理解できない、理解したくない生物を考えてたら、当然、狩り、というプレデターの方が応援しやすい。しかし、人間を狩るというエピソードの映画も観たことがある気がする。10秒やるから、森に逃がされ、狩人が馬を駆る。SFではない作品で。つまりはそう、教科書には載っていない歴史なのだろう。

 

 閉鎖された極寒の地で、人々が惨殺されているどこかで見た場面だが、そこにオリジナリティを求める気がさらさらなく、やっぱりこの設定は面白い、と楽しんでしまった。古代の武器を持って帰ろうとしたり、一人で行動したり、嘘つきだったりする人物をみると、アカン、死亡フラグや、とツッコミいれるのもまた一興。どこかで観たシーンにも、観る側をぐいぐい引っ張ってくれるから全然OK、と妙な納得しながら観てた。

 

 吹き替えでみたのだが、ヒロイン、声かっこいい。さすがの本田貴子さん。そういえば、少し前にみた、「マイティ・ソー バトルロイヤル」でも天海祐希さんが素敵だった。さて、続編も見ようかな。