水がある限り金魚は泳ぐ

本と読書と映画とドラマ、そして雑文。

雑文

勇気をくれるおばあちゃん〜小説「平成猿蟹合戦図」から

まるで実在の人物のように、しばしば勇気をくれるおばあちゃんがいる。 小説「平成猿蟹合戦図」に出てくるサワおばあちゃんだ。調べたら96歳ってある。小説は群像劇で、登場人物はそれは魅力的なのだけど、サワさんは特別なのだ。 年下(もちろんご高齢)…

社会派小説の実写化ルート〜虚構を通してみえる現実

「悪貨」というドラマを観ている。最終回のあらすじを知りつつ。原作は島田雅彦氏。及川光博さんと黒木メイサさんに、なんとなくお気に入りの林遣都さん、なぜだかお気に入りの高橋克実さん。偏ったキャスト紹介である。 全てを背負わされてしまうミッチーの…

グロさを笑う、そして鑑賞する。

海外ドラマの「ハンニバル」鑑賞中。なんとも形容しがたい死体が出てくる。観るのを憚れるような死体である。それは死体を切り刻むことに躊躇しない犯人が、まるで芸術のようにオブジェを作る。観るものはもちろん、その以上さに拒否反応を示すのだが、吐く…

励ます側の言い分

昨日、励ます側にいた。 客観的に言葉を探そうと努め、それでも熱くなり、熱くなりすぎないように気持ちを冷まそうに心がける。心に響きそうな論理を探す。 励まされる側の方が切羽詰まっているイメージもあるが、ここで励ましておかないとズルズル泥沼に陥…

味ごはん天国

味ごはん、とは、かやくごはんのことである。 かやくごはんのかやく、とは「加薬」ということで、野菜、きのこ、肉、練り物、こんにゃく、が、細かく刻まれ入っている。見た目は似たような感じだが、人参が、彩り程度だったり、1本まるっと入っている日もあ…

あのときのように倹約する生き方

モノの価格設定というのは、価値が認められるものならば買えるではないか、というものにされていることが多い。 あと100円。 それで100円以上の価値があるなら100円だすことは損ではない。まるで、消費者のためにあるような価格設定なのだが、100円の出費が…

どこから提供された情報を私たちは見ているのか。〜SMAP騒動と戦争の可能性〜

2016年1月18日のスマスマ。率直な違和感は、キムタクさんがセンターなことや中居さんが4番目に発言したことではない。 「この人たちはもっと、演技が上手いはずなのに」 ということである。 演技であるか否か、本音の発言か台本があるか、はたまた報道されて…

「進撃の巨人」実写映画感想。「駆逐してやる」に至るまでの道程

エレンは実写も巨人になるとは思ってはいた。映画を面白くするならそうくるはず。そういう展開じゃないんなら面白くなるはずないから エレンが巨人として覚醒するまでが前編、でいいのだと思って観てた。だって、ウルトラマンでも仮面ライダーでも、どういう…

衝撃の犯罪と「こんな」世の中と、わたし。

衝撃的なニュースは何も、報道からだけでない。 何気なく職場で、新幹線が遅れているからスケジュール通りにならないという話を電話でする同僚がいた。よくある話に聞こえていたが、突然、原稿を打ち込むため動いていたキーボードをたたく自分の指が止まる。…

どの道にも茨があるのだ、当たり前ながら。

二つに一つ。選択することは非常によくある。選択の基準として非常にノーマルなのは、合理性だと思う。無駄がなく有用で有益。それも比較的短気な利益である。 または後悔がないように、「今」やれることをやる。明日になったら1年後、2年後10年後には出来な…

「詭弁」と「政治」と「ゴリ押し」と「好感度」。

2014年の2月9日に投開票となる東京都知事選。争点は大きく3つ。「都政」「オリンピック」そして「原発」も絡んでいた。さっそく、この3つのどれが重要か、街頭インタビューやら、討論の話題になっている。 これね、「原発」がなかったら、「都政」「オリ…

ペットボトルのエリマキトカゲが消えた日。

いつも飲む500mlペットボトルをコンビニからとるとき、なんだか邪魔なのが増えてた。キャップあたりに巻き付いている、まるでエリマキトカゲのエリみたいな広告である。 かわいいふっくらした女の子がTVCMに起用されていて、日本学校保健会から推薦になって…

大丈夫?と困惑しながら笑い続けた。〜THE MANZAI 2013

思わず画面の前で手を叩いて笑いながら漫才を見るのは本当に久しぶりだった。 手を叩く必要なんてないんだけどね。ただ、吹き出して、目を細めて、勢いよく手を叩いたとき、画面の中でも、会場が沸いていて、演じる漫才師さんは上機嫌の顔をしている、これっ…

惜しみなく伝え、それを楽しもうっと!〜特定秘密保護法の時代に

どんなことでも、小さな一歩から「なし崩し」に出来る可能性はある、と私は信じている。正攻法でぶつかっても崩れないのなら、脇に回る。なんてね。 このごろの話なら、新聞の1面の見出しで「特定秘密保護法」が成立した文字が大きく躍っていると、一人の力…

ピンチを乗り切る方法は「丁寧」にやることだと思う。(目前のピンチ以外)

扉をあければ崖っぷち。そういうピンチはそうそうあるもんじゃない。ただし覚悟だけはしておくべきだ。慌てるだろうが、慌てないように。自分にある時間と、手持ちの道具と、周囲の状況を見極め、即断する。 日常ではピンチは予期できることがある。ちょっと…

嗚呼、人のココロの面倒くささよ。

私はもともとはっきりした意見が言えない面倒くさい奴である。それを相手に説明するときによく話すエピソードがある。小学校んときのとある授業である。 先生は言った。 「自分の影は、右ですか?左ですか?」 細かいことは当然、覚えてない。この質問、右で…

責任を上手に押しつけないスキル

仕事でこっぴどい失敗をして、儀式だと言われつつも、お歴々が集まった場所でつるし上げ(関係者集まって公開でミスについて話し合う会議)をくらい、ボーナスを下げられた記憶は、思いの外、よく役立っている。 ※このつるし上げという表現は、自分への戒め…

「脱原発」という意見の欠片を拾い上げてみる

「脱原発」という意見の欠片を拾い上げよう。 もしかしてウラがあるかも知れない。もしかして、また、ただのパフォーマンスかも知れない。別の企みの第一歩かも知れない。だが、意見は意見だ。 もとより脱原発の私は小気味よく聞いた。原発護持派は、小泉節…

「私の日本一」を探してみたのですが探せませんでした。

今週のお題「私の日本一」 正直に言おう。「私、書けないや、このお題」。 参考に、投稿された記事を読ませていただく。素敵だな、と思うものも多い。で、自分の周囲を見渡してみる。大事なものはいっぱいある。語ってみたいこともある。でも、「私の日本一…

理屈で説明できないけど居座っている怪物のような

「だって、そーなるんやから止めようがないやん」 これは恋愛話をしていたときの友人の台詞。若かりし頃だ。 私の方は反撃するつもりもなく、この問いに勝手に自問自答していた。 自分が好きになったことで、他の人がめちゃめちゃ不幸になるっての、受け入れ…

2013年8月。戦争を疑似体験した思い出を掘り起こしてみる。

お盆を過ぎても暑い日々が続く。 戦争を知らない世代にとっても、「夏のイメージ」の中に戦争はあると思う。いや、思うじゃない、あるはずだ。物心ついた頃に、8月15日が終戦記念日だという話題がどこかで起こる。日本中のどこかで起こり、そこにも子供がい…

すべては祭りの日のために〜夜の岸和田、即興散歩

2013年8月16日、19時。 家族と別行動の時間が出来たため、岸和田の駅周辺を一人でテクテク歩くことにした。22時にはホテルに戻っていて欲しいということなので、約3時間弱の散歩である。 ホテルで手に入れたデフォルメしまくり地図と、南海・岸和田駅の詳細…

あのう、「真綿」で「首」を絞められている感じがするんですが。

窃盗事件のニュースをみてたら、コメンテーターさんがこんなことを言っていた。 「怪しいと思ったら通報するといいです。隣近所でそうしましょう」 正しい部分もあるが、ヘタすりゃ監視社会になりかねない。確かに窃盗事件は、誰も見てないところで起きやす…

波打ち際の感触が良かったので、しばし同じ時間を楽しんだ

今週のお題「海」 昔からよく私ははぐれる。 ホテルで爆睡して起きたら誰もいなかったのは、仲間たちの思いやり故である。初めてグアムだ。旅程は2泊3日、出発前もバタバタしていたが、帰国してからも疲れるのは目に見えていた。爆睡でなんとか元気を取り戻…

あの時は、人と話をするのも怖かったのである。

職場の新入社員さんが年齢の近い人とランチに行ってるのを見かけた。微笑ましいなあ〜。こちとら毎度のことのようにおひとりさまである。 そういえば私も、年齢の近い連中とランチのみならず、飲みにも行ったなあ〜。楽しかったと同時に、その楽しさに思わぬ…

宿題のこなし方でわかる「一般的」性格判断!

今週のお題「宿題」 家族とドライブ中の何てことない一コマ。相方は運転専門、私は助手席専門って奴である。運転の邪魔にならない程度のおしゃべりは毎度のことで、ネタフリは若干、私が多い。この日ネタにしたのは、はてなのお題! 私「今書いてるはてなの…

「夢」とか「希望」とか持っていますか?「カイジ」という映画から。

文字というのは、意味とは違う「服」を着ているときがある。映画やテレビでも天使役の服は白で、悪魔役の色は黒。だが実際は、腹黒い天使もいて、心優しい悪魔もいる。 「夢」とか「希望」とかという文字は、一見、白い服を着て輝いているようにも見える。で…

いろんな人のいろんな場所のいろんな箇所の優しい気持ち

ああ、ここって、みんなで使ってるんだよな、といつも思うのが公衆トイレ。 壁には小さな表があって、管理してくださっている方の掃除済みの捺印を見る。トイレットペーパーは予備もセッティングされていて、押したらでてくるようになってる。水を出しすぎな…

2013年8月1日、炎天下のビジネス街にて。

2013年8月1日、15時前。 会社を抜け出し、昼からの健康診断を終えたばかりの頃。胃カメラがあったから朝食抜きの状況。早く何か食べたいがランチタイムを過ぎてるからどこの飲食店もいわば、準備中だった。手堅くそこそこの栄養を取りたかったので、駅前の…

「自主退学」「終わりに見た街」「リラックス」未来を見通した3つのTVドラマ

過去に放送されたTVドラマの話である。大げさじゃないほど、スゴい俳優さんがでているのである。あの大物脚本家さんのもある。賞をとった作品もある。「終わりに見た街」「リラックス」は、放送ライブラリーで視聴可能である。 たまたま、私個人が未だに記憶…