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水がある限り金魚は泳ぐ

本と読書と映画とドラマ、そして雑文。

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7月、「小さな約束」を今年も果たそう。

雑文

今週のお題「七夕」

 梅田の阪急百貨店に昔、「特別食堂」というレストランスペースがあった。ホテルのレストランの仕様になっていて、コース料理も楽しめるまさしく「特別」な空間だった気がする。でも、百貨店の客が手を出せない価格設定ではなく、食事で「贅沢」を可能にしてくれるところだったかもしれない。

 そこでの思い出は、照れくさいほどいっぱいある。もう会えない人ともそこで食事をした。そのときは、奮発してエー値段の和食のランチ。滅多に食べることのない味つけ、食材に戸惑いながらも、とても楽しく食事をしていたと思う。

 「特別食堂」が取り壊されるまで、7月になると毎年、1年で一番たくさん食事にお金を使うつもりで食べにきていた。時間の都合で比較的リーズナブルなランチのときもあったけど、可能な限り、コース料理を注文してワインで乾杯した。

 それは、小さな約束の実行のため。

 世の中は何が起こるかわからず、いつ一文無しになるとも知れない。病気になるかもしれない。大阪を離れるかも知れない。でも、7月が来たらここで、食事をしよう。

 続けられる、そう信じていた。

 コース料理が無理ならランチでも、ランチが無理なら珈琲だけでも。

 ところが「特別食堂」の方がなくなってしまって、まあ大変。

 代替を探そうと、ホテルのレストランに行ったり、名前が似てるからと、ホテル阪神に行ってみたり。7月になるとあーだこーだと考えながら食事だけは続けてみたが、「特別食堂」とは何か違う。改装後の阪急百貨店のレストランスペースにも行ったが、名前が一緒だが逆に雰囲気が違いすぎて、店を決めることも出来なかった。

 

 だが、毎年7月になると、1年で一番たくさん食事にお金を使うつもりの食事会は続けている。「特別食堂」という「場所」はなくなっても、「時間」は続いている。

 

  七夕の季節である。伝説の二人が会う約束はどんなカタチであったかは想像するしかないけれど。

 小さな約束。してよかったと思う。そして続けてこれて良かったと思う。いろんな意味で豊かになった気がするのである。

 

 

 

 

 

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