誰もが偉大な所業を成し遂げている。
名優同士のさりげないシーン。アクション場面に迫力のあるドラマなのに、暖炉の前で初老の俳優がエー感じ対話していた。
一人は、主人公の兄弟を男手一つで育てあげた父親。
一人は、本物の天才である主人公の弟の師であり友になった大学教授。
父親はまばゆい息子たちにあてられて、自分の平凡っぷりを嘆いているよーだった。そんな父親に大学教授はびっくりして言った。
台詞の前に、大学教授の心の声が聞こえたほどだ。
(心の声)『何をゆーてはんねん、お父さん、そんなんありえへん』
大学教授の本物の台詞はこう。
「あなたは、2人の息子を立派に育て上げた。一つの家を守り、人生を楽しんでいる。それだけのことを成し遂げたんですよ」
ここ、大事。「成し遂げた」
「やった」じゃない。「終わらせた」じゃない。行動の終了を直接的に捉える言葉では言い表せない。今、そこにある現在は、それまでの人生の中で成し遂げた成果があるからこそ。それはとても偉大な所業で、何かにつながっている。
やらなければならないことはいっぱいある。それは辛く悲しく侘しく、時に歯を食いしばらないとやれないことかもしれないけど。
大事だから、もいっかい、言う。
それ、成し遂げたことじゃん。それよ、それ。
落ち込んでる?なんで?あなたは自分を侮ってはいけないよ。